「お茶と精進料理」の会へ

ごきげんよう!
誰でも簡単キレイな大人着物
はじめませんか?
神戸 芦屋 西宮
着付け教室るりいろの松本ちえです。

 

先日は布施元子さんにお誘いいただき
京都の眞如寺さんで開催された
お茶と精進料理の会へ参加してきました!

ご家族から受け継いだ色無地をお召の元子さん。
とっても素敵でした。

眞如寺さんは普段は非公開のお寺。

京福電鉄に久しぶりにのって
ワクワクしながら向かいました。

主菓子

まず初めに時間になると
お菓子が運ばれてきました。

今回のお茶席では、
お濃茶が頂けるとのこと。

お濃茶って、なかなか外で頂ける機会が無いので
とっても貴重な経験です。

お濃茶の場合は、お菓子は別室で先に食べることになっているので
このように皆さんの前にずらっと
お菓子が運ばれてきます。

ご住職が「禅」とお茶とは切っても切れない関係だと
話してくださいました。

特に禅宗では、お茶をいただく作法を「茶礼(されい)」といい
お客様が来たら必ずお茶が出てくるそうです。

お濃茶の前に食べるお菓子を「主菓子(おもがし)」と言います。

この主菓子はお豆腐やさんのスイーツだそうで
きな粉と黒ゴマがいいアクセントに。

かなり大きなお菓子でしたが
あっさりしていたので、すぐに食べてしまいました。

崩れやすいお菓子だそうで
奥様は、お豆腐屋さんのアドバイスのもと
凍らしたものを、時間に合わせ半解凍くらいに
ご準備くださったそう

もう、この時点でおもてなしの暖かさにじんとしました。

炭手前を拝見

さて、お茶を点てる前には炭を炉に足して
お濃茶と薄茶(抹茶)を点てる間、釜を沸かした状態にしておきます。

炭手前も、なかなか自分のお教室以外で見ることはないので
これも興味津々です。

釜には羽根(出っ張ったところ)が付いていて
炉の内側の段に引っ掛ける形状でした。

羽根付釜とか羽根釜と呼ぶそうです。

茶道未経験の方も多かったので
奥様が、形の由来や
炭手前の道具の説明などを細かくお話しながら
お点前をして下さり

とってもわかりやすかったです。

まだまだ知らないことが多い!

お濃茶をいただきます

さて、お炭の手前が終わると
いよいよお濃茶です。

お濃茶は、お茶をドロッとするくらい
濃く練ったもの(点てるとは言いませんね~)

それを、数人で回し飲みしていきます。

はじめてだと「回し飲み!」って思いますが
飲み口は、ちゃんと拭きますよ笑

禅の教えでも
一緒に一つの茶碗からお茶をいただくことで
心を一つにするという和合の意味合いもあるそうです。

ちなみに床のお軸は「寿(じゅ)」

これ、みなさん古い訓読みご存知ですか?

「いのちながし」と読むそうです。
短命だった昔、長生きすること自体が「寿」だったということだそうです。

私たちの生活には禅語が溶け込んでいるそうですが
「主人公」という言葉も
もともとは禅語だそうです。

今回、ご住職のお話を聞くだけで
とっても賢くなった気になってしまうほど、
本当に楽しいお話ばかりでした。

ちなみにお茶は小山園の「萬年の翠」
甘くて渋みの少ない美味しいお茶でした。

続いて薄茶を

薄茶が一般に想像される「抹茶」だと思います。

お菓子は、和三盆かな。

薄茶は少し、緊張もほどけて
リラックスしていただけました。

いよいよ精進料理を!

お茶をいただいてから
別室へ戻ると

すでにお膳が用意されていました。

かつおだしすら使わない
肉魚を一切使わないお料理です。

この日は上幸さんのお料理

禅宗では
食事をいただくことも修行。

沈黙してひたすら食べることに集中するそうです。

黙って食べることで気づくこともあるのだとか。

ご住職に続いて、「食事五観」を復唱してから頂きます。

途中出てきたのは、あたたかい煮物碗。

なんとこの筍は眞如寺の境内のもので
ご住職がご自身で掘ったものだそうです。

沢庵でお片付け

さて、お料理の最後はお味噌汁とご飯です。

たくあんを一切れだけ残し
後は、キレイに食べきって
ほうじ茶が運ばれてくるのを待ちます。

次に、ご飯茶碗にたくあんを入れ
そこに熱いお茶をもらいます。

たくあんで中を綺麗に拭いて
器を綺麗にしてから
今度はみそ汁の碗へ

同じようにきれいにしてから
そして、ほうじ茶とたくあんをいただきます。
最後は漆器を重ねて、終わり。

たくさんの人数の食事のとき
これだけの漆器を片付けるのは
本当に大変なこと。

想像力を働かせて
少しでも片付けてくださる方の労力が減るように。
ということだそうです

禅では無駄なものはない、という考えのもと
「工夫」しなさい
と教えられるそうですが、

これの洗い方も工夫の結果ですね

 

とにかく素敵な会でした

禅宗のお話も分かりやすく伺うことができ
それがとても
今の日本人には必要なことなんじゃないかな

なんて感じながら
とても有意義な時間を過ごすことができました。

次回は紅葉の季節に予定されているとか。

楽しみです!

もうすぐ春季特別公開

普段は非公開の眞如寺さん
カキツバタが有名だそうで
5/5から特別公開が始めります。

青紅葉もとってもきれいでしたよ。

連日、講演会などもあるそうなので
ぜひ、この機会に訪れてごらんになってくださいね!

もちろん、お茶席もあります。

春期特別拝観

~青もみじとカキツバタ~

2019年5月5日(日・祝)~5月12日(日)8日間 午前10時 ~ 午後4時
最終日の5月12日(日)は、例年通り「 半僧坊大権現御開帳・法要 」をあわせて行います。
(「法要・厄除け肩たたき」は、午後1時30分より)

拝観場所/法堂・客殿
拝観料/大人(中学生以上)600円 小学生300円
書 院/お茶席 500円

● 記念講演会『 宝鏡寺宮と眞如寺の歴史的関係 』
講演者
2019年5月7日(火)「 宝鏡寺の今と昔 」宝鏡寺門跡 田中 惠厚 尼
2019年5月8日(水)「 知られざる皇女尼僧像 」パトリシア フィスター氏 (中世日本研究所 研究室長)
2019年5月9日(木)「 文様にこめられた物語 」モニカ ベーテ氏 (中世日本研究所 所長)
2019年5月10日(金)対談「 尼僧像修復に携わって 」 美術院国宝修理所 技師 高田 明(あき)氏 × モニカ ベーテ氏

申し込み/参加費2,000円(拝観料込み)
会 場/眞如寺書院(各日とも定員25名)
開始時間/午後1時30分(計60分)

臨済宗相国寺派 萬年山 眞如寺|公式サイト

〒603-8346
京都市北区等持院北町61
電車:京福電鉄 等持院駅下車 徒歩約5分
バス:北野白梅町バス停下車 徒歩約10分

 


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